仁和寺を訪ねる
- 2023/08/12
- 11:43
智積院さまのご紹介で、真言宗御室派総本山仁和寺へ。
実はこちらで大変なショックを受けた。
仁和寺は、宇多天皇が出家して初代住職を務めて以来(888年)、明治期までずっとご皇族が住職を務めた格式の高いお寺。
現在は世界遺産に指定され、かつ国宝や重要文化財をいくつも所有している。
仁和寺は全て秘仏なので、特別の行事がない限り、お寺所有の仏さまを見ることは出来ない。
境内のお堂のドアは全て閉められており、中に入ることは出来ない仕組みだ。
従って一般参拝客が見られるのは、お堂の外観そして門やお庭だけ。
しかし今回の私は智積院さまのご紹介があったので、特別に金堂(国宝)や経蔵(重要文化財)や五重塔(重要文化財)の中に入れて頂き、お詣りを許された。
ショックだったのは、重要文化財に指定されている経蔵(お経の倉庫)と五重塔の内部。
内部の壁画の多くが剥がれ落ち、木製の仏像の手が落ちて脇に置かれていたりして、言葉を選ばずにいえば荒廃していたのだ。
もちろん仁和寺が文化財保護に無頓着だという訳ではない。
私が伺った際には、中門(重要文化財)にカバーがかけられ修繕中だった。
しかし文化財保護には、莫大な費用と時間が掛かる。
既に半分くらい剥がれ落ちた壁面の仏画を元に戻すには、まずはデザインと色合いを起こして、それを昔と同じような塗料を使って丁寧に補修していく作業には、気の遠くなるような予算と時間を必要とするだろう。
そうした作業を担う人材も極めて限られているだろうし、少子化でその後継者不足も想像に容易いところだ。
国は文化財保護に充分な予算を割くべきだが、国の予算にもかぎりはあるし、人材不足など、現実は極めて厳しい状況だ。
費用面に関して、仁和寺は注目すべきご努力をなさっている。
「素泊まり1泊100万円の宿坊」がそのひとつだ。
先ほど言葉を選ばずに荒廃と申し上げたが、境内は見事に掃き清められているゆえ、私の乱暴な言葉遣いに対して、強い違和感を持つ方がいらっしゃるだろう。
しかし重要文化財の内部がそうした状況だったのは事実だ。
この状況を一体どうしたら良いだろうか。

実はこちらで大変なショックを受けた。
仁和寺は、宇多天皇が出家して初代住職を務めて以来(888年)、明治期までずっとご皇族が住職を務めた格式の高いお寺。
現在は世界遺産に指定され、かつ国宝や重要文化財をいくつも所有している。
仁和寺は全て秘仏なので、特別の行事がない限り、お寺所有の仏さまを見ることは出来ない。
境内のお堂のドアは全て閉められており、中に入ることは出来ない仕組みだ。
従って一般参拝客が見られるのは、お堂の外観そして門やお庭だけ。
しかし今回の私は智積院さまのご紹介があったので、特別に金堂(国宝)や経蔵(重要文化財)や五重塔(重要文化財)の中に入れて頂き、お詣りを許された。
ショックだったのは、重要文化財に指定されている経蔵(お経の倉庫)と五重塔の内部。
内部の壁画の多くが剥がれ落ち、木製の仏像の手が落ちて脇に置かれていたりして、言葉を選ばずにいえば荒廃していたのだ。
もちろん仁和寺が文化財保護に無頓着だという訳ではない。
私が伺った際には、中門(重要文化財)にカバーがかけられ修繕中だった。
しかし文化財保護には、莫大な費用と時間が掛かる。
既に半分くらい剥がれ落ちた壁面の仏画を元に戻すには、まずはデザインと色合いを起こして、それを昔と同じような塗料を使って丁寧に補修していく作業には、気の遠くなるような予算と時間を必要とするだろう。
そうした作業を担う人材も極めて限られているだろうし、少子化でその後継者不足も想像に容易いところだ。
国は文化財保護に充分な予算を割くべきだが、国の予算にもかぎりはあるし、人材不足など、現実は極めて厳しい状況だ。
費用面に関して、仁和寺は注目すべきご努力をなさっている。
「素泊まり1泊100万円の宿坊」がそのひとつだ。
先ほど言葉を選ばずに荒廃と申し上げたが、境内は見事に掃き清められているゆえ、私の乱暴な言葉遣いに対して、強い違和感を持つ方がいらっしゃるだろう。
しかし重要文化財の内部がそうした状況だったのは事実だ。
この状況を一体どうしたら良いだろうか。
